むかしむかし、あったとさ

どこか懐かしい風景

それは
まるで昨日のことのような気がするのだが．．．

どこかで、お会いしましたか？

あなたの呼吸

あれから海は
変わらぬ鼓動を続け

それは
ぼくがいなくなっても
変わることはないだろう

ぼくは独り海を見て
あなたの呼吸を
懐かしく思い出している

立ち入り禁止

遠い思い出に
きょうは立ち入り禁止

平行世界のベンチ

未来を変えれば、今が変わる。
今を変えれば、過去が変わる。
過去を変えれば、未来が変わる。

平行世界のベンチに腰かけ
大きく欠伸をしたのは
昨日のぼく？
明日のぼく？
それとも．．．

未来も過去も現在も、
同時に隣に存在している
―らしいのだ。

駅へ続く道

駅へ続く階段の道を下りながら
ぼくは目まいがした

万華鏡のように続く現実という夢を見続けている（「永遠という名の一瞬」より）

あゕきいろ

秋色にドキドキする。
それは遠い思い出の残像？

秋の紅葉が好きだ。
秋の空気が好きだ。
秋の青空が好きだ。

君と見たトトロの木。
今年も訪ねてみようかな。

秋の窓辺にて

子どもらは顔を見合わせ笑いあった。
まるで、自分たちがどこから来て
どこへ行こうとしているのか知っているみたいに。

秋の空はあてどなく高く、
日の光が窓辺に温かい。

子どもらの声が青空に響き、
２０年後のぼくは、
窓のそと、自分の過去を覗きこんでいた。

あれは、パラレルワールド。
もう一人のぼくと、もう一人の君が住む世界。