雪上のタイヤ痕

ぼくの記憶は雪に残ったタイヤ痕
ぼくがここにいた証拠

やがて融けて無くなるけどね
ぼくは間違いなくここにいた

想い

夢から覚めた夢のなか。
ぼくはまだ、君の夢を見ていた。

朦朧とした意識。
11月の雪の朝。

切り株

苦しかった時代があった。
大切なものを失くしたことに気付かずに．．．

ぼくは一本の切り株だった。

小春日和

小春日和だから
小春おばさんを思い出したわけではないけれど

40年以上前
東京の下宿で一緒に麻雀をした大家さん
それが小春おばさんでした

2年前に亡くなったのですが
ポカポカと温かく楽しい
まさに小春のような人でした

再びめぐり合うために

死者は
ぼくの心の中で生きる。

ぼくは誰の心の中で生きるのだろう。

再びめぐり合うために―