手をつなぐカップル
駅の改札を出て職場へ向かう
前をゆく若いカップルは手をつなぎ
楽しそうに夏の日差しのなかを歩く
手をつなぐってのは
心もつながってるってことかな
最後に誰かと手をつないだの
いつだったかな...
思い出したよ
あなたの手の温もり
ありがとう
植物と話す
植物にも意識みたいなものがあって
人間の悲しみや喜びを感じてくれる
時々僕は話しかけ
満たされた気分になったりする
植物ともっともっと語り合えたらいいのに
きょうも
微笑んでくれて、ありがとう
あの雲のむこう
10年前に君と別れてから
僕はかなりくたびれてしまった
白髪が増え、皺も増え
今ではすっかり別人さ
おじさんじゃなくておじいさんーてとこかな
街で擦れ違っても僕だってわからないだろうね
気持ちだけは若いつもりでいても
見た目は昔と大違い
これでも少しはいい男だったんだけどね
あの雲のむこう
僕は大切な夢を忘れてきてしまったみたいだ
君は新しい夢を見つけたかい?
あ、街ですれ違ったら僕の方から声をかけるね
僕の独り言につきあってくれて
ありがとう
波紋を記憶し水は流れ続ける
雨の波紋を記憶し
それでも水は流れ続ける
たとえば
10年前のことが
まるで昨日のことのように
波紋は広がり続け
それでも水は流れてゆくのだ
きょうも、ありがとう